年越しは雪が無く、暖かい冬になるのかと油断していれば
心配したことはありませんでした。
雪の多い冬です。
亡き母の故郷の飛騨市神岡町にある山之村地区。
幼い頃からよく通っていたので今でも地域の方たちにかわいがって貰ってます
写真はそんなご縁で、五年前に建てさせて頂いた馬頭観音のお堂です。
雪の中、景色に溶け込んでます。
母の故郷に仕事を遺せるなんて有難いことです。
基本的に元請大工なので、設計から施工まで自分ひとりでこなします。
図面はJWCADで起こします。以前は方眼紙に平面図、立面図、矩計り、納まり詳細等を手描きでしたもんですが、近頃はまったくパソコン頼りです。
しかしながら手刻みとなると、材ひとつひとつに墨をつけなければならないので、古来からの技法で進めます。
図板と呼ばれる構造材の平面図(右上のCAD図面)と、矩計りと呼ばれる
尺竿(写真右下)で墨付けをおこないます。
棟梁が墨を付けた材に、刻み手が刃物を入れ刻んでゆきます。
弟子は刻みを通して構造を学び、刃物の切らせ方を身に付け、大工としての
資質を育んでゆきます。
親方、棟梁により建物に対する考えはまちまちで、それらに接して大工は自分のスタイルをつくってゆきます。
手刻みをする工務店なりハウスメーカーが殆どない現代。
10年、20年後、その頃の大工は何を語ってくれるのでしょう。
営業地域
高山市 丹生川町 飛騨全域