先のブログ「ジレンマ」の現場の最中、柱が下がって建具が外れてしまったので何とかしてという電話が入りました。
柱の根継ぎが続いた年のように、同じような仕事が続くことってあります。
見出しの写真 蟻道です シロアリの。
床をめくると、見事に食い散らかした跡。
食べている木と食べていない木と、好き嫌いがあるのか顕著です。
姫子松なんかは好んで食べてます。
先の現場は湿度が白蟻の生息条件より高かったのか、蟻害は無く湿気による腐りでした。
この現場は伝統構法の石場建で築150年。床下の通気も良く湿気はさほどでなかったのですがこの柱が下がった部分のみ蟻害がありました。
憶測ですが 居間に接したこのあたり。冬の暖房で結露が集中して白蟻の丁度良い環境になっていたのでは。
荷のかかる箇所に独立基礎を拵えて、傷んでいた部分の地覆の交換。
さり気なく写真上右奥、既存の車知継ぎに合わせて。
地覆の上の足元土台を横車知で納めて。
今回も、森本兄貴と頭を悩ませてコンプリートへ持ち込めました。
丁度このお宅の息子さんが白蟻関連のお仕事をしてみえていろいろ教えていただきました。
なんでも白蟻には女王蟻がいて、それは土中におり毎日200個くらい卵を産むとか。
しかも女王蟻は10年以上生きるとか。そして黒蟻は白蟻を捕食するとかで、家の中に黒蟻が現れるということは床下に白蟻がいるというサインだとか。
今回息子さんが薬を散布してくださり、ひとまず事なきを得ればよいのですが 経過観察と言ったところです。
次から次と試されるような仕事ばかりです 知らないことを知ったふりで済ませていけませんもな。
「家を建てるばかりが大工ではないわい。」
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