刻み

手刻みをするには。

構造材を刻むときの手道具は、ざっとこんなところ。

 

「ふぅ~ん。」とか言ってスルーされそうですが ちゃんとキレッキレに研いで使える状態でないといけません。

 

墨壺の上にあるのが墨差し 細い線を引くためにこの墨差しも研いだりします。

見る人が見ればわかるのだけど、仕掛け蟻という仕口の女木の墨。男木のクセをひかり板でとります。

わかりにくいのだけど、こうやって男木のクセをひかり板にひかります。

女木に男木のクセ(形)を写して刻んだ完成形。男木の頬べったも、蟻(三角のとこ)も微妙なテーパがつけてあるので

 

叩き沈めるほどに締まって納まります。

 

仕掛け蟻などほんの一例に過ぎず、手刻みの場合 その材その材、箇所によって最善とするため様々な継ぎ手や仕口を施します

手刻みというからには全て手で刻むというわけではなく、こういった角のみ(四角い穴を掘る機械)や

大入れルーターとか専門の機械を使って、仕上げ部分を手で刻みます。

 

プレカットに比べて寸法精度は適いませんがせいぜい0.2~0.5mm程度のことです。

 

ところで、建て方の応援の仕事は昨今すべてプレカット、掛けや(おっきい木槌)で叩き納めるようなこともなく足で踏んで納まるような躯体。がっしりとした感覚はなく フニャフニャじゃんといつも呆れます。

 

問題はそれが当り前だとこれからの大工が認識してしまうこと。

 

本来、間違いのないように墨をして少しでも丈夫な建物にしなければという責任が、施主に対するリスペクトであり大工としての矜持につながる刻みという作業だったのに そこを知らずしてこれからの大工は何を語るのか・・。

 

「愚痴じゃありませんよ。」

 

 

 

なんとかならんか、ほんとに。