設計

基本的に元請大工なので、設計から施工まで自分ひとりでこなします。

 

図面はJWCADで起こします。以前は方眼紙に平面図、立面図、矩計り、納まり詳細等を手描きでしたもんですが、近頃はまったくパソコン頼りです。

 

しかしながら手刻みとなると、材ひとつひとつに墨をつけなければならないので、古来からの技法で進めます。

 

図板と呼ばれる構造材の平面図(右上のCAD図面)と、矩計りと呼ばれる

尺竿(写真右下)で墨付けをおこないます。

 

棟梁が墨を付けた材に、刻み手が刃物を入れ刻んでゆきます。

弟子は刻みを通して構造を学び、刃物の切らせ方を身に付け、大工としての

資質を育んでゆきます。

 

親方、棟梁により建物に対する考えはまちまちで、それらに接して大工は自分のスタイルをつくってゆきます。

 

手刻みをする工務店なりハウスメーカーが殆どない現代。

10年、20年後、その頃の大工は何を語ってくれるのでしょう。