現在、在来軸組み工法で家を建てる場合、その殆どがプレカット工法で行われます。プレカットとは
これまでの大工が柱や梁等、家を建てる際必要な構造材に施す仕事を、コンピューター制御の大型の工場で全て行い、建て上げてゆく工法です。
一方、手刻みとは構造材に墨付け、刻みと、大工が全ての工程を行い、建て上げる工法です。
工場生産の為、建前までの工期が短縮できる。
コンピューター制御の為、正確な加工が出来る。
構造体加工までのコストが安い。
反面、木材のくせを読むことや配置については配慮なされないため、
木材のくせを殺した強制乾燥KD(killing dry)材を使用することとなる。(強制乾燥材については木材についてを参照)
真壁(柱や梁を現しとする意匠)には不向き。
木のくせを読み、材種の特性を見抜く大工の経験と勘により(熟練を要する)適材適所の加工を施し
木材の最高強度を引き出す全体のバランスを考えた架構ができる。
構造体をあらわしとした、意匠が出来る。作り手(大工)の仕事が見える。
プレカットの鎌継ぎは、加工用の刃物が一手なため、成(高さ)は変えられますが、鎌の長さは
変えられず、土台(120mm角)のようなものから胴差しや梁(120mm×150mm~360mm)
までこの長さの鎌継ぎとなります。
手刻みの場合鎌継ぎに限らず、材料の大きさによって成や長さ、首の太さ等を任意でその継ぎ手が最も性能を発揮できる寸法で仕込みます。形状も工場生産でないため、それぞれのケースに合わせた様々な継ぎ手を使用します。
二本の材をつなぐ継手。鎌継ぎより強く、加工精度が要求されるため熟練を要する。現在では宮大工や構造にこだわる大工の間でしか使われません
プレカットでは出来ない継手。
営業地域
高山市 丹生川町 飛騨全域