プレカットが主流の現在の建築業界なのになぜ手で刻むのか。
ただ単に、木の持つ性能を最大限に引き出すには
一つ一つの材を見極め最良の加工を施す必用があるから。
先日の建前の追記。
通し柱(土台から軒桁、棟木までの長い柱)に差されている太い材は
胴差しと呼びます。
よくみると段差がつけてあります。折置き組みという組み方です。
一般的には高さを揃えますが理由があります。
柱の断面欠損(ホゾ穴等による柱の傷め具合)を最小限に抑えるためです。
高さを揃えた場合の柱と、高さを違えた場合の柱の差し口を見比べると
よくわかります。
そのための模型でも作ればよいのですが、なかなか出来ません。
折置き組みの通し柱の差し口はこんな風です。
外壁は杉板の大壁。
塗装はノンロット(撥水性にすぐれた外部塗料)のオリーブ色。
タイベック(透湿防水シート、ゴアテックスの合羽みたいなもんです)
を貼った上に厚み15mmの竪地を打ち、杉板を貼ります。
タイベックと杉板の間の15mm通気層を設けることで、壁内の湿気が
タイベックを通り通気層で放出されます。
壁に対する直射の熱も、通気層を通り上昇気流で排出されます。
営業地域
高山市 丹生川町 飛騨全域