「桧の柱を取りに行くので出しておいて」と
材木屋に頼んでおいたところ、用意してあったのはこれ。
人工強制乾燥のKD材。
トップページでも紹介してある死んでしまっている木、
この頃はみんなこれだとかで、まぁべつに驚きはせんのですが・・・。
以前はこんなことはなかったんですけどねぇ。
天乾ものに替えてもらいましたよ。
休憩所の次は車庫の新築工事です。
切れ間無く仕事が入ることほどありがたいことはありません。
まずは基礎工事。布基礎で囲まれた車庫スペースに土間コンを打ちます。
水を撒いても流れてゆくよう、わずかな勾配がつけてあります。
仕上げを左官屋さんが丁寧に金鏝でなでてゆきます、
手先の感覚だけで鏝をあつかう左官職人には他の職種とは違った雰囲気が
あります。
25年前山小屋をやめて大工になるため職業訓練校に入った時、
同期の訓練生に名古屋から来た、一級建築士がいました。
僕より9歳上の彼は建築に対してとても造詣が深く、話もおもしろく
建築に素人の僕にいろんなことを教えてくれました。
その頃彼は休みの度に近場の名建築を訪れ、その土産話や感想をきかせてくれました。
その一つが新潟県糸魚川市にあるこの谷村美術館。25年越しでやっと来ることができました。
建築家村野藤吾の晩年の傑作。
理屈を超えた説明の要らない何かが感じられます。
来て良かった、ほんとに良かったです。
谷村美術館の帰りに富山のガラス美術館へ。
ここの常設展示作品に、基礎工事をお願いする土建屋さんの娘さんの
ものがあるということでそれを見るために。
芸術はよくわかりませんが、こういったものに人生を捧げる生き方に
思いを馳せてしまいます。
こんなことを言う人がいました。
「好きなことをして飯を食えるのは、学者と芸術家だけじゃ。」
それだけで食えてる人は少ないでしょうな。
車庫の新築工事。
間口が3間(5400mm)の架けはなしのため太い梁が必要です
普段は丸太を使ったりしますが今回は120mm×150mmの杉材
と12mm構造用合板による複合梁で。
成(高さ)を600mmとしました、かなりの積雪にも耐えます。
営業地域
高山市 丹生川町 飛騨全域